アンナスズキの家出白書
この夏、家出した。40日ほど。
初めての反抗期だった。(周りにそう言われた)
理由はわたしが新しく始めたバイトに、母がブチ切れたから。そりゃ母親からしたら1番娘にやって欲しくない仕事なのは重々承知なわけで。(ちなみに父は何も言わずに賛成してくれた。男の中の男。)
「あんたの顔見たないわ!」と電話口で怒鳴られ、家出決行。
中崎町はとても住みやすい町だった。
美味しいコロッケ屋さん、昔ながらのお安い銭湯、鈴木杏奈的エモさ抜群のスナック、うちの近所にはない商店街も魅力的だった。
SNSではカフェ巡りが盛んな一方で、この町はどことなく懐かしい感じも残していて、わたしはすごく好き。
立地も抜群。
映像制作の関係で、京都に取材に行く事が多かったのだが、天神橋筋六丁目駅まで歩いてすぐだし、
バイト先も、自転車で30分で行ける距離だから、終電をあまり気にせずに働けた。
もちろん学校も、毎日行っていた。
何より好きだったのは、家出先としてお世話になった場所。
20歳の男2人が自ら物件の内装を壊して、ゼロから手作りしてBARとゲストハウス(ゲストハウスはもうすぐオープン)をオープンした。シェアハウスのような部分も出来るかも、らしい。
家出していた40日間はそこで匿ってもらっていた。
2人のことがすごく好きだし、その空間ももっと好きで、憧れで、楽しかったけど、それはわたしの気持ちなだけで、お店側にとっては本当に邪魔だった、と思う。全然気づけなかったけど。
話聞いてくれたり、大切な事を教えてくれたり、やっぱり2人が大好き、あの空気感が大好き。
あれ?これ普通の中崎町レビューになってない?
きっとひとつのブログ記事には収まらないので、何回かにわたって、家出の報告をしていきたい。
今日は家出した場所について書いたけれど、またお楽しみ。
家出でお世話になりまくった、Uvillageについて。
Uvillageとは、地下鉄谷町線 中崎町駅から徒歩5秒のところにある「BARとゲストハウス」
『都会村』(Urban+Village)をコンセプトに作られた、秘密基地のような場所で、オーナーの2人はとっても魅力的。
ゆうとくんは、わたしが通っていた高校の先輩で、(高校時代に接触したことはない) 立ち仕事からくる疲れをほぐすのは私だった。ゆうとくんの脚に肘鉄を決め込んでいるのはわたし。
ルーキーは、ゆうとくんの相方。1年と少し前に知り合ったばかりだけれど、もう5年以上知ってるみたい。金髪のもじゃもじゃ、無人島に行ってから日焼けが凄くなった。神奈川出身の彼の標準語、思いっきりうつった。
Uvillageの事をもっと知ってほしいから、みんなに来てほしいなって思うし、2人とも本当に面白くて憧れだから、是非会いに来てほしいなって。
詳細は以下に
BAR&GUESTHOUSE 「Uvillage」
住所:大阪市北区中崎1-6-15(地下鉄谷町線 中崎町駅1番出口すぐ 松屋の上)
Instagram:@uvillage415
みんなに来てほしい。ほんとに。
「それわかる!」とか、「これどう思う?」とか、「長い」とか、思ったことがあれば、ぜひ教えてください!
雲を食べたことはあるか
古代エジプトの人達は、太陽が出てくるちょっと前に空にシリウスが浮かぶ頃、「あ、ナイル川氾濫する時期だね、豊作豊作」ってなっていたらしい。
それと同じくらい、私にとって空は身近で大切なもの。あと、エモい。
(わたしの大学の空と雲↑)
雲を食べたことはあるだろうか。
わたしは5歳の頃、食べた。
「ピーマンってなんで緑色なの?」「アサガオの葉の裏ってなんでサクサクって音がするの?」「まだ朝?もう昼じゃないの?昼は何?」
小さい頃から「なんで?」が多い子だった。普通そんな事子供に聞かれたら、イラっとすると思うのだが、わたしの親は全て教えてくれた。
そんなリトル鈴木杏奈が、ある日抱いた「なんで?」がある。それが、
「雲って、美味しいの?」
白くてフワフワしていて、甘そうで、綿あめみたい。って考えた事がある人は多いと思う。
そんな時、父はすぐに答えを教えてくれた。
「食べに行こうか」
岐阜県の乗鞍まで旅に出た。「上高地」とも言われている。北アルプスの山々が連なっていて、景色は美しく、空気も美味しい。
雲を食べるにはうってつけの場所。
上高地は素敵な場所。ていうか虫が多かった。顔に蜘蛛が落ちてきたんだけど。
食べたいものはそれではない。
上高地でのトレッキングを楽しんだ後は、いよいよ雲を食べるドライブをすることに。
車(当時はデリカ)は乗鞍スカイラインをぐんぐん登っていく。昔からドライブが好きだったし、今も車や電車から見る景色が好きなのは、これのおかげ。
そうしているうちに、すごく高いところまで来た。外は真っ白。風が吹きまくっている。
「降りるで!」
「はーい!」と返事しながら車を降りると、父が肩車をしてくれた。
いや、風が顔に当たりまくってるんですけど。
「口をあけろーーーー!!!!」
父の威勢のいい声に次いで、わたしは大きく口を開けた。
空気が、水蒸気が、思ったよりも透明な何かが、口の中に勢いよく入ってきた。
両親は昔から、経験をもって学ばせてくれる人達で、わたしが人よりも好奇心が旺盛で、目がキラキラしてしまいがちなのは、その賜物なのである。
少し危ない事をしようとしても、「やってみろ」って言ってくれる。きっとドキドキしてるはずなのに。
そんな危なっかしいわたしも、もうハタチ。
そういえば最近、「なんで?」が減ったように思う。
「なんで?」が浮かばないのだ。
年をとるにつれて、「なんで?」の対象が減ってしまう、とかそういう訳じゃなくて、純粋に、考える事をやめてしまっているからだと思う。
もう一度、雲を食べに行こうと思っている。今度は自分の足で。
「なんで?」を探しにいかないと、何も始まらないし、もう「なんで?」を与えてもらえるような立場でもない。
雲を食べて以来、空が好きになった。
ピンク色の夕焼け雲を見つけたら「春だなあ」って思うし、真っ青な空と入道雲を見つけたら「夏だなあ」って思うし、空が高くてうろこ雲を見つけたら「秋だなあ」って思うし、くすんだ色をした雲を見つけたら「冬だなあ」って思う。
今いちばん好きなのは、ひこうき雲。
あれだけはまっすぐで、裏切らない。どことなく安心する。ひこうき雲が綺麗に見える場所が、好き。
わたしの「なんで?」は宝物。
緑色のピーマンを家で育てた事で、ピーマンを美味しく食べられるようになった。
アサガオの葉の裏のサクサクは、小学校の夏休みの観察日記に花マルをもたらした。
お休みの日は、お昼の散歩をするのが好きになった。
甘くてフワフワで、ずっと忘れない、
あの時食べた雲は、
美味しかった。
「それわかる!」とか、「これどう思う?」とか、「長い」とか、思ったことがあれば、ぜひ教えてください!
ブログのはじめ
鈴木 杏奈です。「芸能人みたいな名前だよね」ってよく言われます。
ブログを始めてみました。今日から。
20歳になってから、お酒を飲むようになったり、新しいバイトを始めてみたり、色んな「初めて」を経験する事が多くなりました。
わたしの20代の目標は「自分をアーカイブすること」。だから、少しずつ、書き留めて行こうかなって。
普段はよく写真を撮るけれど、文章を書くことを忘れたくなくて。
「こんなのいいよね」とか「今日見た不思議な出来事がさ〜」とか、「最近これ見て○○って思うの」とか、
そういう事、書いていこうと思ってます。
「わかる!」とか「これについてはどう思う?」とか、コメントをいただけるように、書いていきたい。
だってその方がアレじゃん、双方的じゃん。
ゆるく、ざっくり、よろしくお願いします。